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【看護師の時短勤務】手取りの変化やいつまで使えるかを解説!現場で迷惑に思われる?

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時短にすると手取りはどのくらい減るの?

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時短勤務っていつまで使える?

時短経験Ns

時短勤務にしたいと思っても、お金や制度のこと、周りとの関係…色々不安が多いよね。

現在、時短勤務を使える期間は「子どもが3歳になる誕生日の前日まで」です。

収入はフルタイム時より約25%減り、時短での働きやすさは職場によって異なるのが現状です。

この記事を読めば、制度の全体像や収入の変化が分かり、不安を解消しながら自分らしい働き方を見つけるヒントになります。

仕事と家庭を両立したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

時短勤務についての基礎知識

時短勤務制度とは?

時短勤務制度とは、育児(または介護)と家庭を両立したい人向けに設けられた制度です。

労働者が申し出れば、通常よりも短い時間で働けます。

時短勤務制度は法律で定められており、どの職場にも義務付けられています(育児介護休業法第23条1項)。

時短勤務制度の概要は以下の通りです。

看護師の時短勤務の対象者は?いつまで使える?

対象者は「3歳未満の子どもを養育する労働者」

時短勤務の対象者は「3歳未満の子どもを養育する労働者かつ、以下の条件全てに当てはまる人」です。

つまり、ある程度決まったシフトで週3以上働いていて、時短利用時に育休から復帰していれば多くの人が対象になります。

参考:育児介護休業法のあらまし表紙

使える期間は「子どもが3歳になる誕生日の前日まで」

法律上、時短勤務が使える期間は「子どもが3歳になる誕生日の前日まで」です(育児介護休業法第23条1項)。

例えば子どもが2人いる場合、時短勤務が使える期間は、下の子が3歳になる誕生日の前日までです。

法律上の時短勤務は子どもが3歳までですが、職場によっては独自の制度で延長できることもあります。

そのため、3歳以降も時短勤務を希望する場合は就業規則を確認し、上司や人事に相談しましょう。

看護師の時短勤務は「パートでも使えるが条件による」

パートでもフルタイムと同程度の労働時間の場合は、時短勤務を利用できます。

パートの場合も、以下の条件を満たしていればOKです。

ただし、職場によっては、独自の基準や追加条件があるため、詳細は就業規則を確認してください。

就業時間の目安は「1日6時間」

法律上、時短勤務の1日の就業時間は、原則6時間(5時間45分〜6時間)とされています(育児介護休業法第23条2項)。

例えば、フルタイムが8時間だと、時短勤務では9〜16時/8時半〜15時半(休憩1時間)などのシフトが一般的です。

勤務先によっては、フルタイムが7時間45分とされているため、時短で5時間45分勤務が認められる場合もあります。

勤務時間は、柔軟に対応できる職場もあるため、事前に就業規則を確認しておきましょう。

看護師で時短勤務の場合は夜勤や残業もある?

時短勤務中は、育児を理由に夜勤や残業を免除してもらえます。

法律では以下の免除制度が認められています(育児・介護休業法第16条の8、第19条、第20条、第16条の2)。

制度子の対象年齢内容
残業の免除小学校就学前の子(2025年4月〜改正)所定労働時間を超える残業を免除
夜勤の免除小学校就学前の子午後10時〜午前5時までの深夜業務を免除
勤務時間の制限小学校就学前の子早出・遅出を回避できる
子どもの看護休暇の取得3年生修了までの子(2025年4月〜改正)1人につき年5日(2人以上の場合は年10日)まで子どもの看護休暇を取れる
時短勤務制度3歳未満の子所定労働時間を1日6時間程度に短縮できる

時短勤務だと、申請すれば原則夜勤・残業は免除になります。

ですが、時短勤務の制度があっても職場によっては人手不足で残業を求められることがあります。

「残業免除の制度はあるが使いにくい」と感じる人もいるのが現状です。

参考:e-Gov法令検索…育児介護休業法第23条1項、第23条2項、第16条の8、第19条、第20条、第16条の2
参考:厚生労働省育児休業制度特設サイト

時短勤務のお金の話

看護師で時短勤務になったら手取りや年収はいくらになる?

看護師がフルタイムから時短勤務になった場合、勤務時間に応じて基本給が減額されます。

例えば、フルタイム(8時間/日)→時短(6時間/日)になると、手取り・年収はフルタイムの時の約75%程度になります。

ざっくりした計算例は以下の通りです。

フルタイムから時短勤務になる場合、「額面の給与」は5〜7万円程減るのが一般的です。

さらにそこから税金や社会保険料が差し引かれるため、時短勤務時の「手取りの給与」は、5〜7万円以上減ることになります。

▼年収について

年収も月額手取りと同じく約75%程度に下がりますが、実際はそれに加え、以下のような手当・賞与も減ります。

給与に関わる主な項目は以下の通りです。

時短勤務になった際に、どの手当が減額されるかは職場ごとで規定が異なります。

詳しくは就業規則を事前に確認しておくと安心です。

▼社会保険料や住民税について

時短勤務で手取りが減っても、社会保険料や住民税はすぐに減りません。

社会保険料や住民税は、前年(フルタイム時)の年収・所得を元に計算されるためです。

「想像より手取りが少ない…」と感じるのは、社会保険料をフルタイム時と同じように引かれてしまっているのも影響しています。

時短勤務でもらえる「育児時短就業給付」とは?

「育児時短就業給付」とは、2歳未満の子を育てながら時短勤務している人に、雇用保険から賃金の10%が支給される制度です(雇用保険法第61条の12)。

育児時短就業給付の概要は以下の通りです。

育児時短就業給付は、育児と仕事を両立しやすくするために2025年4月から開始されました。

この制度を使うと、例えば、時短勤務で月給18万円になった場合、1.8万円が追加で支給されます。

時短勤務をしたいけれど、金銭面が心配な人には嬉しい制度です。

対象になる場合は忘れずに申請しましょう。

参考:e-Gov法令検索…雇用保険法第61条の12

ボーナスや昇進への影響は?

時短勤務中は、ボーナスは減額され、昇進に影響が出る可能性があります。

ボーナスは勤務時間に応じて支給されるため、時短になった分、ボーナスも下がる傾向です。

時短勤務中の昇進については、制度上は昇進可能でも、“実際に昇進できるか”は評価体制や上司の考え方によります

法律上、「時短勤務を理由に不利益な扱いをすること」は禁止されています。

しかし、実際には業務量や勤務時間の違いが評価に影響するため、昇進は難しくなるケースが多いです。

時短勤務のメリットとデメリット

時短勤務のメリット

時短勤務のメリットは大きく3つあります。

時短勤務は9〜16時や9時半〜16時半といった働き方ができるため、保育園のお迎えに間に合います。

時短勤務だと時間と心に余裕を持てるため、子どもに寂しい思いをさせたくない人、生活リズムを整え働きたい人にぴったりです。

時短になる分、フルタイムより収入は下がりますが、パートよりも安定した給与・待遇(昇給・社会保険・有給)のまま働けます。

また、時短勤務は現場で働き続けられるため、ブランクを作らずにキャリアを繋げたい人に向いています。

「育児と両立しながらいずれはフルタイムに戻りたい」という人にとって、時短勤務はベストな選択肢になります。

時短勤務のデメリット

一方、時短勤務には以下3つのデメリットがあります。

例えば、フルタイム(8時間/日)→時短(6時間/日)になると、手取りは単純計算でフルタイムの時より約25%減ります。

月給20万円だった人なら15万円になるため、時短の給与でも生活できるか、事前に家計の見直しをしておくと安心です。

また、職場で気を遣う場面が増えるのもよくある悩みの一つです。

定時で帰るために、仕事を同僚に引き継いだり、申し訳なさを感じたりと、精神的に負担を感じる人もいます。

さらに、時短勤務中は、責任のあるポジションを任されにくくなったり昇進が遅れるケースがあります。

昇進を目指すなら、自分がどんなキャリアを築きたいか考え、時短勤務にするかを選びましょう。

申請手続きの方法や注意点

申請手続きの方法

時短勤務制度を利用するには、職場に申請が必要です。

職場によって、就業規則に申請期限や手続きの流れが明記されているため、まずは勤務先のルールを確認してみましょう。

▼就業規則の確認ポイント

就業規則には以下のような大切な情報が書かれていることがあります。

「育児・介護休業等に関する規定」「労働時間・勤務時間に関する規定」の項目で以下のポイントを参照しましょう。

不明な点は総務や上司に直接確認しておきましょう。

申請時の注意点

勤務時間の希望を事前に決めておく

時短勤務制度では、仕事と家庭を両立しやすいように、勤務時間を柔軟に設定できる仕組みが整えられています。

そのため、基本的には自分の希望に合わせて勤務時間を申請することが可能です。

復帰直前に慌てないためにも、事前に家族の生活リズムや送迎時間を元に希望の勤務時間を考えておきましょう。

時短勤務でよくある勤務時間の例は以下の通りです。

勤務時間備考
9:00〜15:00休憩なしor短縮。実働6時間の定番パターン
9:00〜16:00休憩1時間。朝の送迎・支度がしやすく人気
8:30〜15:30休憩1時間。子どものお迎え時間に合わせて早上がりできる

残業免除・夜勤免除などの制度も利用するか決めておく

時短勤務の場合、残業や夜勤も免除してもらえます。

残業や夜勤免除には事前申請が必要なので、どんな働き方をしたくて、どの制度を利用したいかを事前に決めておきましょう。

時短勤務以外にも利用を検討しておくと良い制度を以下の表にまとめました。

制度子の対象年齢内容
残業の免除小学校就学前の子(2025年4月〜改正)所定労働時間を超える残業を免除
夜勤の免除小学校就学前の子午後10時〜午前5時までの深夜業務を免除
勤務時間の制限小学校就学前の子早出・遅出を回避できる

社会保険料や年金関連の手続きをする

社会保険料や年金に関する2つの手続きは忘れずに申請しておくのがおすすめです。

申請すると、時短勤務中の金銭的負担を軽くでき、将来の年金額を下げずに済みます。

対象となるのは以下の2つです。

どちらの制度も3歳未満の子どもを育てる労働者が対象で、職場を通して申請します。

収入減少による不安を軽くし、将来の年金もしっかり確保するために、ぜひ活用しましょう。

参考:日本年金機構

職場の対応で違法となるケースに注意

以下のような対応を職場から受けた場合は、育児・介護休業法に違反している可能性があります。

時短勤務は、法律で義務付けられている制度です。

万が一、職場から不当な扱いを受けた場合は、1人で抱え込まず労働基準監督署などに相談しましょう。

時短勤務の看護師は迷惑?職場の本音と人間関係のリアル

看護師の時短勤務って迷惑がられる?

看護師の時短勤務が周囲から迷惑に思われるかどうかは、職場によって大きく異なります。

周囲のスタッフは育児に理解があるか、助け合いが当たり前かどうか…などによっても働きやすさが変わります。

例えば、業務量が多い、育児経験者が少ない、助け合いの意識が薄い、といった職場だと気を遣う場面が多くなりがちです。

しかし、適切な業務調整や職場の支援体制があれば問題なく働けるケースもあります。

時短勤務って実際どんなことが辛い?

時短勤務で働く中で「思っていたより大変かも…」と感じるケースもあります。

よく聞かれるのが、以下のような悩みです。

復帰直後は、生活リズムの変化によって家庭と仕事の両立に苦労する時期です。

時短勤務でも時間通りに帰れない場合や、定時で帰らなければならないプレッシャー心の余裕がなくなる人もいます。

時短の場合、残務は同僚に引き継ぎしなくてはならないため、周囲に対し申し訳なさや肩身の狭さを感じてしまうケースも多いです。

時短勤務の制度があっても、それだけではカバーしきれない人間関係や気持ちの負担があるのが現状です。

時短なのに帰れないって本当?

時短勤務でも、業務量・業務内容、職場の協力体制や雰囲気によっては、定時で帰れないケースもよくあります。

例えば、急変対応や緊急入院で病棟全体がバタついている、引き継ぎのスタッフが多忙などの場合です。

時短勤務者が定時で帰れるように業務調整していても、人手不足などでどうしても残業になってしまうこともあります。

「定時で確実に帰れる環境」で働きたいなら自分に合った環境を選び直すのも前向きな選択です。

時短勤務ナースの1日のスケジュール

以下では、6時間勤務(8:30〜15:30)で働く看護師の1日のスケジュールを紹介します。

5:30起床、自分の身支度、朝食準備
6:00子どもを起こして朝食・着替え
7:20家を出発
7:40保育園に子どもを預ける
8:30出勤・勤務開始(6時間勤務)、午前の看護業務
12:30休憩(1時間)
13:30午後の看護業務
15:30終業・退勤(残業なしの場合)
16:00保育園お迎え
16:30帰宅・夕食準備・家事
18:00子どもとお風呂
18:30夕食・家事
20:00寝る前の準備・寝かしつけ
21:00子ども就寝・自分のひとり時間
22:30就寝

時短勤務を経験した看護師の体験談

事例①|家でのワンオペがしんどいため時短は最小限で(勤続3年目/30代前半)

子どもの年齢6才と5才
勤務時間8:30〜16:45(30分の時短)
夜勤あり(月3回・土日限定)
残業日によってあり
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以前は6時間勤務でしたが、子どもの小学校入学を機に、保育園と学童の迎えに間に合わなくなり、30分時短にして働いています。
実は時短でも「遅番をしなきゃならない」「夜勤を断ると嫌な顔をされる」と噂されていました。
でも実際はそんなことはなく、希望もスムーズに通りました。
職場は育児経験のあるスタッフが多く、配慮してもらえる雰囲気。
残業はその時によってまちまちで、全くない日もあれば1時間ほどかかる場合もあります。
夜勤は土日限定で月3回程度入っています。

「家では夫の帰宅が遅くワンオペが辛い。家にいるより仕事の方が楽だから、時短も最小限にしている」とのこと。
必要な時間だけ短縮し、自分にとって無理のないペースで働き続けている実例です。

事例②|家族を優先したい気持ちと職場への申し訳なさのはざまで(勤続2年目/20代後半)

子どもの年齢1才
勤務時間8:30〜15:30(2時間の時短)
夜勤なし
残業あり(長いと2時間)
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子どもが1歳の時、2時間の時短で働いていました。
上司からは夜勤を打診されましたが、お断りしたため、夜勤は免除に。
希望はスムーズに通りました。
当時、周囲に時短勤務のスタッフはおらず、一部の人からは少し距離を感じることもありました。
それでも理解ある同僚が多く、できるだけ残業にならないようフォローしてもらっていました。
ですが、残業できない分、自分の仕事が他の人に回ってしまうことが多く、申し訳なさや後ろめたさを感じることも…。
「迷惑はかけたくない。でも家族も大事にしたい」──そんな気持ちの間で葛藤しましたが「割り切るしかないな」と思って働いていたのを覚えています。

家庭と仕事のはざまで悩みながらも、自分なりに折り合いをつけて働くリアルな一例です。

時短勤務しやすい職場の特徴と求人の探し方

時短勤務に理解のある職場の特徴

時短勤務に理解のある職場には、以下の共通する特徴があります。

復職してみて「時短になったけど働きづらい…」と感じるなら、無理をせずもっと働きやすい場所を探してみるのもおすすめです。

辛い働き方を続けるより、自分に合う環境を探す方が長く働き続けられる近道になります。

求人票で見るべきポイント

時短勤務でも働きやすい職場を見分けるために、求人票の見るべきポイントは以下の4つです。

逆にこのような記載が一切ない場合、制度はあっても実際には使いにくい職場の可能性があります。

看護師の時短勤務についてのよくある質問

時短勤務はいつから申請できる?

時短勤務は育休明けから利用でき、申請は勤務開始1〜3ヶ月前にするのが一般的です。

具体的な申請時期は職場によって異なるため就業規則を確認しましょう。

看護師で正社員やパートの時短勤務求人はある?

最近では育児や介護と両立できるように、正社員・パートどちらでも時短勤務を導入している医療機関が増えています。

訪問看護、クリニック、デイサービスなどは、時間の融通が利きやすく、時短勤務を活用しやすい傾向です。

まとめ|時短勤務の働き方を知って自分らしく働こう

2025年4月から法改正され、育児や介護をする人がより働きやすく制度が整えられました。

時短勤務は基本「子どもが3歳の誕生日の前日まで」利用できます。

収入はフルタイムより約25%下がりますが、条件によっては新しく始まった給付制度でその一部を補うことも可能です。

時短勤務は、制度があっても実際の働きやすさは職場によって大きく差があります。

「時短でも働きにくい…」と感じるなら、環境を変えるべきサインです。

辛い環境で頑張り続けるよりも、自分に合う働き方を選ぶ方が結果的に自分も家族も大切にできます。

時短制度について正しく知り、自分に合った無理のない働き方を見つけていきましょう。