看護師3年目はリーダーや新人指導、看護研究で業務負担が増えやすい時期です。
転職したいけど私には無理かも…
このまま続けるべき？
今の職場ではなんとかやれているけど、新しい環境で自分が通用するのか不安だよね。
職場選びを間違うと「思ったような働き方ができない」「年収が下がった」といった失敗に繋がります。
この記事では、看護師3年目の転職について解説します。
さらに転職を成功させるコツ、臨床経験3年の重要性、おすすめの転職先について紹介します。
最後まで読めば転職についての不安が解消され、自分に合った働き方のヒントが見つけられます。
自分らしい働き方を見つけたい人はぜひ最後までご覧ください。
看護師3年目で転職はできる？
看護師3年目は、転職できます。
- 点滴や採血などの看護技術や新人指導、リーダー業務、夜勤の経験を積んでいる
- 看護師3年目は、新人ではなく「経験者」として評価される
- 施設や訪問看護ステーション、緩和ケア病院などは、経験者を求めている
看護師3年目は、即戦力として病院や施設など看護師が働く現場での需要が高いです。
看護師の求人は、「臨床経験3年以上」を募集条件にしている医療機関も多く、転職の選択肢がぐっと増えるタイミング。
3年目での転職はまだ早いと考える人もいますが、経験者しか採用していない求人もあり、応募ができるようになる目安が看護師経験3年以上です。
転職先の選択肢をさらに広げるなら、年度途中よりも3年目の終わりまで働いた方が、転職市場では有利になるよ！
看護師3年目の転職で失敗しないコツ7選
- 転職で何をかなえたいのか目的をはっきりさせる
- 長く続けることをアピールする
- 信頼できる転職エージェントに相談する
- キャリアプランやライフプランを考える
- 退職理由は前向きな動機を伝える
- もらえるボーナスは貰ってから退職する
- 転職活動は在職中にする
それぞれ説明していきます。
1.転職で何をかなえたいのか目的をはっきりさせる
転職で失敗しないためには、なぜ転職したいのか、目的をはっきりさせることが大切だよ！
目的によって、選ぶべき転職先は異なります。
- ワークライフバランスを重視したい
- 年収アップを目指したい
- 人間関係の良い職場で働きたい
なんとなく転職活動をしていると、最初に内定を貰えた病院で妥協してしまい、その結果「思っていたのと違う…」となりかねません。
全ての希望を満たす転職先は少ないため、目的に優先順位をつけるのがおすすめです。
自分とじっくり向き合って「絶対に譲れない点」と「妥協できる点」をはっきりさせ、転職の軸がブレないようにしましょう。
2.長く続けることをアピールする
長く働く意思をアピールすると転職で有利になるよ！
一人の看護師を雇うのにコストがかかるため、採用側はすぐに辞めてしまう人を避けがちです。
看護師3年目の多くは結婚・出産が重なる年齢で離職しやすい時期と考えられています。
そのため、採用側にとって長く働いてくれるかは重要な判断材料になります。
面接では「将来は◯◯の資格を取り◯◯に挑戦したい」など具体的なキャリアプランを説明できると長く働く意思が伝わりやすいです。
3.信頼できる転職エージェントに相談する
信頼できる転職エージェントを利用すると採用率も上がりやすくなります。
- 困った時に相談に乗ってもらえる
- 希望条件に合った職場や非公開求人を紹介してもらえる
- 職場の人間関係などの実情を教えてもらえる
- 年収交渉など直接伝えにくい部分を代行してもらえる
- 履歴書の添削・面接対策（場合によっては面接同行）などのサポートが受けられる
初めての転職は分からないことが多く、不安が大きいもの。
転職活動は求人探しだけでなく、履歴書の作成や面接対策などやることが多くなります。
転職エージェントを活用すれば疑問点をすぐに相談できるので、スムーズに進められるのが大きなメリットです。
転職エージェントは無料で登録できて、経歴や希望を伝えると条件に近い職場を紹介してくれるよ！
直接伝えにくい年収交渉や条件面の調整を代行してくれるため、心理的負担も減らせます。
履歴書の添削や面接対策でプロにサポートしてもらえると自信をもって本番に臨めるため、採用率も上がりやすいです。
転職したいけど何から始めればよいかわからない方は、まずは信頼できる転職エージェントに相談してみましょう。
4.キャリアプランやライフプランを考える
キャリアプランやライフプランを明確にすると、転職の満足度がアップします。
5年後、10年後どんな看護師になりたいか考え、長期的な視点で転職先を選ぶと失敗が防げます。
例えば「幅広いスキルを身につけたい」と考えているのに、勤務条件だけでクリニックを選ぶのは注意が必要です。
クリニックは一部の担当業務に偏りやすく、幅広い経験は積めないからです。
さらにクリニックから病棟に戻りたくなった場合、ブランクがあるため再就職後の適応に時間がかかります。
看護師3年目は結婚・出産などのライフイベントが予測されるため、以下の点もふまえて考えることが大切です。
- 結婚・出産後も働き続けたいか
- 結婚する場合は、共働きかどちらか一方が働くのか
- 看護師を続けるとしたらどんな道に進みたいか
産後も働きたい場合、産休・育休などの制度が充実しているかもチェックしましょう。
育休の制度はあるけど、現場が忙しくて実際には取得できない職場もあるよ…
内部事情を知るためには転職エージェントを活用するのがおすすめ。
転職エージェントでは、職場内の雰囲気やワークライフバランスの取り方を把握していて教えてくれる場合があります。
5.退職理由は前向きな動機を伝える
退職理由は、ポジティブな動機を伝えると採用側に良い印象を与えます。
ネガティブな退職理由や愚痴っぽく伝えてしまうと、「この人の仕事ぶりに問題があるのでは？」と不安に思われてしまうので注意しましょう。
例として以下のように言い換えると好印象です。
- 残業が多い→スキルアップの時間をもっと確保したい
- 人間関係が良くない→チームで協力できる環境で質の高い看護をしたい
6.もらえるボーナスは貰ってから退職する
せっかくならボーナスを受け取ってから転職するのがおすすめです。
退職を伝えたからといって必ずボーナス支給がカットされるわけではありません。
丸3年勤務すると退職金が出る病院も多いので、事前に就業規則を確認しておくと良いでしょう。
安定した経済基盤があると転職活動も安心して進められます。
ちなみに私が3年目の終わりに退職したときは、退職金30万円だったよ！
7.転職活動は在職中にする
在職中の転職活動なら、収入が途絶える心配がありません。
逆に離職中の転職活動は、経済的な不安から焦りが生まれます。
その結果、条件に納得がいかなくても内定を受け入れてしまうケースも多いです。
退職して働かない期間があると、それまで給与天引きされていた健康保険料、国民年金、住民税を自分で支払う必要があります。
毎月の生活費に加え、数万円の出費が続くため、貯金の減りは早くなります。
収入がない中で貯金を取り崩しながら生活するのは想像以上に負担が大きいものです。
ただ、激務の中で転職活動するのは大変…
私は転職活動は、転職エージェントからの情報だけを頼りにしてたよ！
臨床経験3年が看護師転職に重要な理由
- 臨床経験が3年以上で転職先の選択肢が増えるから
- 看護師としての知識や技術が身についているから
- 即戦力で働けて転職活動で有利になるから
- お礼奉公が終わる時期だから
- 教育プログラムが終わる時期だから
それぞれ解説していきます。
臨床経験が3年以上で転職先の選択肢が増えるから
クリニックや病院など多くの医療機関が「臨床経験3年以上」を募集条件にしているため、転職の選択肢が増えます。
看護師3年目の年度途中でも転職はできます。
ただし、臨床経験が丸3年になる4年目の4月以降の入職なら、より選択肢が広がるためベストタイミングといえます。
看護師としての知識や技術が身についているから
一般的に臨床経験が3年あれば看護師としての知識・技術が身につくと考えられています。
看護の基礎知識はどの医療機関でも活かせるため、臨床経験が3年あれば採用率も上がります。
即戦力で働けて転職活動で有利になるから
臨床経験が3年あれば即戦力とみなされるため転職活動で有利です。
夜勤やリーダー業務、新人指導を経験しているので、他の看護師や医師、コメディカルとも連携が取れる人材と評価されます。
看護師3年目は20〜30代が多く、将来性も期待できるので看護師としての市場価値も高くなります。
お礼奉公が終わる時期だから
お礼奉公が終わると働く場所の縛りがなくなり、転職を考える人が増えます。
お礼奉公とは、看護学生が病院から奨学金を受けとり、看護学校卒業後にその病院で働くと返済を免除されるシステムです。
一般的に1〜3年で終わります。
教育プログラムが終わる時期だから
教育プログラムを終了していると即戦力として評価されます。
一般的に3年を一区切りとする研修プログラムを導入している病院が多いです。
臨床経験が3年あると基本的な看護技術や業務を一通り習得しているとみなされます。
看護師2年目で転職する場合と3年目で転職する場合の違いは？
| 看護師2年目 | 看護師3年目 | |
|---|---|---|
| 経験と技術 | 基本的なスキルは身についているがまだ経験が浅い | 多くの病院で一人前の看護師としてみなされる |
| キャリア アップの 機会 | ・経験が浅いため専門分野への転職が難しいことがある ・教育体制の整った転職先を選ぶ必要がある | ・転職先の選択肢が広がる時期 ・専門性の高い部署や病院への転職チャンスが増える |
| お礼奉公との関係 | ・大体がまだお礼奉公の期間中 ・退職するなら奨学金の一括返済が必要になる可能性あり | ・通常、お礼奉公期間が終了する時期 ・退職する場合、奨学金返済の負担は軽減されている可能性あり |
| 転職市場での評価 | ・経験不足とみなされる可能性がある ・教育に投資する必要があるため採用側が慎重になることも | ・一定の経験を積んだ即戦力として評価される ・より良い条件での転職が期待できる |
看護師3年目の転職でおすすめの職場
キャリアアップしたい人
専門性を高めたり、幅広い知識やスキルを身につけたい人は以下のような職場を検討すると良いでしょう。
大学病院
症例数が少ない疾患や最先端の医療技術を学びたい人におすすめ。
重症度が高い患者さんの看護に携われる。
年収は比較的高め。
急性期病院
現場で活躍できる看護師を目指している人におすすめ。
急性期ならではのスキルやアセスメント力が身につく。
専門病院
特定の分野を極めたい人におすすめ。
一つの分野についてより専門的な知識やスキルが学べる。
夜勤なしで働きたい人
夜勤が体に合わない人やプライベートの時間を充実させたい人は、以下のような選択肢があります。
クリニック
夜勤がなく安定した生活リズムで働ける。
クリニックによって仕事内容は異なる。
休診日に合わせて休日固定のクリニックも多く予定が立てやすい。
スタッフが少人数のため医師や他の看護師との相性は重要。
美容外科・皮膚科
美容が好きな人におすすめ。
夜勤がなくてもインセンティブ制度などがあり高待遇が期待できる。
美容という分野で一から学び直しが必要になる。
若手が多く20代の管理職も珍しくない。
病院と違って看護師も売上を意識する必要あり。
保育園・幼稚園
乳幼児の成長を見守れて、病院とは違うやりがいが得られる。
医療行為は少ない。
看護師は一人なので責任は重め。
夜勤がないため給与は低くなりがち。
デイサービス
医療処置は少なくケアが多い。
看護師は一人のため責任は重め。
日勤のみなので給与は低くなりがち。
残業は少なめ。
職場によっては送迎車の運転あり。
訪問看護
一人ひとりとじっくり向き合う看護ができる。
給与は事業所やエリアによって異なる。
オンコール対応ができると給与は高め。
ケアマネなど地域の職員とも連携が必要でコミュニケーション能力が磨かれる。
一人で訪問するため判断力が鍛えられる。
職場によって教育体制、車移動かどうか、オンコールの有無などが違うので入職前に確認が必要。
健診センター
採血スキルが求められることが多く効率よくテキパキ動きたい人に向いている。
採血や身体計測などのルーティン業務が中心。
治験関連企業
CRC（：治験コーディネーター）として看護師を募集している。
企業勤めのため、経験を積めば収入アップが見込める。
業務上、英語力が求められる場合もある。
コミュニケーション能力が必須。
慢性期の看護がしたい人
患者さんや利用者さんとじっくり向き合った看護がしたい人は下記3つがおすすめです。
リハビリテーション病院
患者さんとじっくり向き合う看護ができる。
リハビリが必要な患者さんが対象なのでケアが多め。
精神科病院
精神看護を極めたい人におすすめ。
慢性期の精神科病棟では医療行為が少なめ。
多職種との連携によるチーム医療が学べる。
他の科に比べて男性看護師が多い。
介護施設
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホームなど、施設によって介護度や医療依存度、オンコールの有無が異なる。
看護師より介護職の割合が多く、介護士との協力が必要。看取りが経験できる。
まとめ｜看護師3年目で転職はできる！
看護師3年目でも転職はできます。
転職活動はノーリスクのため、まずは情報収集から始めるのが大切です。
自分に合う転職先が見つかれば、新しい環境でキャリアアップを目指すのも良いでしょう。
もし希望に合う職場がなければ焦らずに時期を見直し、再度検討するという手もあります。
まずは求人をチェックし、自分に合った職場があるか確かめてみましょう。