同期はもう夜勤に入っているのに、まだ入れない…
このように不安になる新人看護師さんもいるのではないでしょうか?
夜勤の開始時期は、病院や配属先によっても異なるため、周囲と比べて焦らなくても大丈夫です。
この記事では、私の看護師の経験から以下の内容について解説します。
- 新人看護師の夜勤デビューの時期
- 独り立ちするために必要なスキル
- 安心して夜勤デビューするための準備
この記事を読めば、夜勤に対する不安を解消し、安心して夜勤に臨めるようになります。
「夜勤、ちゃんとやっていけるかな…」と不安な方は、ぜひ最後まで読んでね。
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新人看護師の夜勤開始は5〜6カ月目が目安

新人看護師の夜勤開始は、5〜6カ月が目安とされています。
入職から5〜6カ月立つと、基本的な看護技術や患者さんとのコミュニケーション、緊急時の初期対応が、ある程度自立して行えるようになるからです。
夜勤は日勤よりも判断力や自己管理が求められるため、しっかりと基礎スキルを身につけた上でスタートします。
実際の現場では、「⚪︎カ月から一律で夜勤に入る」という決まりはありません。
私の職場では、入職後5カ月頃から順次夜勤が始まったよ。
夜勤に入る時期は病院や部署の方針、個人の習熟度などの要素が影響します。
どの配属先であっても、まずは日勤業務を独り立ちすることが、夜勤デビューの基準となります。
同期と夜勤入りのタイミングが違ったとしても、焦らずに日勤業務を着実に覚えていきましょう。
夜勤に入る時期が遅くても焦らなくて良い理由3選

ここでは、夜勤の開始時期に差が出る主な理由を3つ紹介します。
- 教育方針や人員体制によって夜勤の開始時期が異なるから
- 上司の判断で成長段階に合わせて調整されているから
- 仕事内容の違いで夜勤開始に差が出るから
夜勤デビューの時期はあなたの能力だけでなく、配属先の環境や上司の考え方が大きく影響します。
それぞれの理由について、詳しく解説していくね。
理由1. 教育方針や人員体制によって夜勤の開始時期が異なるから
夜勤デビューのタイミングは病院の教育方針や人員体制によって大きく左右されます。
なぜなら新人研修の進め方や先輩看護師のフォロー体制が整っているかが、病院によって異なるからです。
実際に私の職場でも、年によって新人の夜勤デビューが早めになることもあったよ。
反対に、先輩看護師の人員不足で教育が行き届かず、夜勤デビューが遅れた年もあります。
今の職場の方針や状況を理解し、その中で自分にできる経験を積んでいくことが大切です。
理由2. 上司の判断で成長段階に合わせて調整されているから
夜勤に入るタイミングは、あなた自身の成長段階に合わせて、上司が慎重に判断しています。
なぜなら、夜勤では少人数での勤務となるため、新人でも急変時に適切な対応が求められるからです。
師長や教育担当者は、新人が夜勤に入ってもチーム全体の業務が円滑に回るか、トラブル時に患者さんの安全や新人看護師も守れないといけません。
私の職場でも、「あともう少し日勤で経験を積んでから夜勤に入ろう」と判断し、予定よりもデビューを遅らせたこともあったよ。
結果的にその看護師は、夜勤デビュー時も落ち着いて仕事に取り組めていました。
トラブルが起きたとしても、患者さんや自分を守れるように、今の段階でできる経験を積み上げていきましょう。
理由3. 仕事内容の違いで夜勤開始に差が出るから
夜勤に入る時期は、配属された病棟や担当する業務内容によっても大きく異なります。
なぜなら、病棟ごとに求められるスキルや夜勤中の対応内容が違うからです。
例えば、急性期病棟では急変対応や高度な医療機器管理など、迅速な判断力と対応力が求められます。
一方で、慢性期や回復期の病棟では比較的状態が安定した患者さんが多く、夜間の見守りやケアが中心となるため、早めに夜勤に入ることもあります。
私が急性期病棟に勤務していた際の夜勤デビューは1年目の終盤(10カ月頃)だったよ。
何度か先輩と一緒に夜勤を経験し、独り立ちできたのは2年目に入ってからです。
一方で、回復期病棟では入職から5カ月ほどで夜勤デビューし、2回ほど先輩についてもらい、独り立ちする人が多かったです。
同じ看護師でも配属先によって夜勤開始の時期には差があるため、焦らず、日勤業務から覚えていきましょう。
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看護師が夜勤に入るために必要なスキル2つ

夜勤に入るために必要なスキルは主に2つです。
- 基本的な日勤業務を自立して行える力
- 状況に合わせたコミュニケーション能力
この2つを意識することで、トラブルが発生した時も慌てず行動でき、チームとの連携もうまくとれるようになるよ。
スキル1. 基本的な日勤業務を自立して行える力
前提として、日勤での基本的な看護業務を1人で安全にこなせないと夜勤に入れません。
夜勤は日勤に比べてスタッフの人数が少なく、医師や他のスタッフがすぐに駆けつけられないこともあります。
先輩看護師に相談することも大切ですが、ある程度は自分で判断し行動する力が求められます。
具体的には、以下のような業務は1人で行えるようにしましょう。
- バイタルサインの測定
- ルート確保、点滴管理
- 褥瘡ケアや排泄介助
- 記録業務(電子カルテへの正確な記録など)
実際に採血や配薬、電子カルテの使い方、点滴のミキシング方法などの最低限の業務は、覚えておいて良かったと思ったよ。
まずは日勤業務を一つひとつ確実に積み重ねていきましょう。
スキル2. 状況に合わせたコミュニケーション能力
状況に応じたコミュニケーション能力は、夜勤に限らず看護師として働いていく中でも重要なスキルの1つです。
なぜなら「迷ったけど相談せずに進めた」判断が大きな自己やインシデントにつながるリスクがあるからです。
特に新人のうちは、小さな違和感でも必ずリーダーや先輩に報告・相談しましょう。
- 誰に何が起こっているか
- その患者の情報と現状の問題点
- 先輩やリーダーにどうしてほしいか
これらの内容を整理して伝えることで、相手も正確に状況を把握できます。
私は、患者間違いが起こらないか、急変が起きないか不安な患者さんを担当する時は、「不安だからダブルチェックしてほしいです!」とお願いしていたよ。
迷った時点で「必ず相談する」と決めておくと、自分もチームも安全に夜勤を乗り越えられます。
夜勤の勤務体制とスケジュール

夜勤といっても勤務体制は病院や部署によってさまざまです。
ここでは以下の内容について解説していきます。
- 2交代制と3交代制の違い
- 夜勤中のスケジュールと主な業務の流れ
- 夜勤明けの過ごし方と体調管理のポイント
これらを把握しておくと、夜勤デビューのイメージがついてきます。
自分の職場の状況と照らし合わせながら見ていこう!
2交代制と3交代制の違い
看護師の夜勤は大きく「2交代制」と「3交代制」に分かれます。
それぞれの勤務パターンによって、生活リズムや働き方が変わります。
2交代制 | 3交代制 | |
勤務時間 | 日勤(8:30〜17:30) 夜勤(16:30〜9:00) | 日勤(8:30〜17:00) 準夜勤(16:30〜0:00) 夜勤(0:00〜9:00) |
特徴 | 夜勤は約16時間と長時間夜勤手当が高め 休日日数も多め | 1回あたりの勤務時間が短め出勤回数が多い 生活リズムの調整が難しい |
最近では「ロング日勤(例:8:30〜20:00)」を導入し、夜勤の拘束時間を減らす工夫をしている病院もあるよ。
どのような勤務体系が導入されているかは、入職前や夜勤前に確認しておきましょう。
夜勤中のスケジュールと主な業務の流れ
ここでは、2交代制の夜勤の流れを紹介します。
病棟や患者さんの状況によって多少異なるけど、夜勤中のおおまかな動きの参考にしてね。
16:30 出勤・情報収集・申し送り | 日勤スタッフからの申し送りを受け、電子カルテで患者の状態を確認 担当患者の注意点や変化の有無を把握 |
18:00〜 巡視・バイタル測定・記録 | 提示の巡視やバイタルチェックを行い、必要な処置やケアを実施 ナースコール対応や記録の記入も並行して行う |
19:00〜 夕食・与薬・就寝介助 | 食事の配膳・下膳、服薬介助、排泄ケア、体位変換などを行い、就寝準備をサポート |
22:00〜0:00 巡視・点滴交換・記録整理 | 点滴や吸引などの処置、排泄ケア、状態観察を行いながら、記録をまとめる ナースコールにも適宜対応 |
0:00〜3:00 仮眠(交代制) | 担当エリアを確認しつつ、スタッフが交代で仮眠を取る |
3:00〜5:00 巡視・状態観察・ケア | 不穏やせん妄が起こりやすい時間患者の変化に注意しながら、必要に応じて医師への連絡・対応をする |
5:00〜7:00 朝のケア・検査準備 | 洗面介助、排泄ケア、体温測定、朝食準備など 日中に行われる検査の準備にも取りかかる |
8:30〜 申し送り・業務引継ぎ | 夜間の状態変化や処置内容を日勤スタッフへ申し送り、業務を引き継ぐ |
夜勤の流れはこの通りだけど、実際は始業時間(16:30)の1時間くらい前には出勤して、担当患者の情報収集をしていたよ…
出勤時間については職場の雰囲気にもよりますが、先輩看護師はどのくらい前に出勤しているのかを参考にしましょう。
夜勤明けの過ご方と体調管理のポイント
夜勤明けは心身ともに疲労が溜まっているため、無理をせずしっかりと休息を取りましょう。
多くの職場では「夜勤入り→明け→休み」のシフトが一般的だけど、「夜勤入り→明け→日勤」となることもあるよ。
夜勤明けの過ごし方は、帰宅後すぐ寝る人と少し活動してから寝る人に分かれます。
毎日の睡眠サイクルが不規則になりやすいため、睡眠の質を上げる工夫や食事のバランス、気分転換などを意識しましょう。
私の周囲では、夜勤明けに同期や先輩と朝ご飯に行って、気分転換してから帰宅する人もいたよ。
自分に合った生活リズムや気分転換の方法を見つけて、夜勤を乗り切りましょう。
新人看護師の夜勤でよくある不安3選

夜勤ってよくわからないけど、なんか不安…
ここでは、そんな新人看護師さんによくある不安3つについて解説していきます。
- 夜勤中のミスや自分で判断するプレッシャーが不安…
- 生活リズムが崩れて体調が心配…
- 夜勤が体力や精神的につらかったらどうしよう…
順番に解説していくね。
不安1. 夜勤中のミスや自分で判断するプレッシャーが不安…
夜勤はスタッフの人数が少ない分、自分で判断して行動する場面が日勤より増えます。
「ミスをしたらどうしよう…」「先輩にすぐ聞けなかったら怖い…」という不安は多くの新人看護師が感じます。
とはいえ、夜勤に入る頃には、基本的な業務を1人でこなせるレベルに成長しているはずです。
大切なのは、わからないことや不安に感じることを自覚し、それが「相談すべき内容かどうか」を判断できる力を持つこと。
不安な時こそ遠慮せずに相談すれば、ミスの防止につながるだけでなく、先輩看護師としても安心して仕事を任せられます。
不安2. 生活リズムが崩れて体調が心配…
夜勤はどうしても生活サイクルが不規則になりがちで、慣れるまでは体調を崩してしまう人もいます。
私の周りにも、生活リズムの変化によって「夜勤が始まってから眠れない日が続いた」「昼夜逆転してしまった」という人もいたよ。
最初からうまく生活リズムを整えることは難しいかもしれませんが、以下のような対策が効果的です。
- 遮光カーテンやアイマスクを使って質の良い睡眠をとる
- 消化の良い食事を意識する
- 軽い運動や好きなことを取り入れて、体と心を整える
夜勤の生活に慣れるまでには、どうしても個人差があります。
焦らず、少しずつ自分なりの生活リズムを整えていきましょう。
不安3. 夜勤が体力や精神的につらかったらどうしよう…
夜型じゃないし、夜通し働ける自信がない…
夜勤は体力的にも精神的にも負担がかかるため、不安になるのは当然です。
でも、夜勤だからこそ得られる学びも多いよ。
例えば、少人数体制だからこそ、1人ひとりの役割が大きく、判断力や観察力、責任感が育ちます。
それでもつらいと感じた時は、友人や信頼できる先輩に相談してみましょう。
どうしても心身ともに限界を感じた時は、夜勤のない働き方を選ぶのも立派な選択肢です。
夜勤なしの看護師の仕事については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

夜勤デビューに向けた準備リスト

ここでは、新人看護師が少しでも安心して夜勤に臨めるよう、準備しておきたいことを3つ解説します。
- 夜勤の業務内容を事前に把握しておく
- 体調を整えておく
- 夜勤に必要な持ち物や備えをチェックする
実際に「準備して役立った」「これは持っておけばよかった…」というものを紹介するから、ぜひ参考にしてね。
準備1. 夜勤の業務内容を事前に把握しておく
夜勤は日勤と業務の流れや求められる対応が大きく異なります。
事前に夜勤の流れをイメージできているかで、初めての夜勤の安心感はかなり変わってきます。
私も初めて夜勤に入る時は不安でいっぱいでだったけど、業務内容や動き方を事前に聞けたから、落ち着いて仕事に臨めたよ。
- 夜勤オリエンテーションの資料を再確認する
- 先輩の夜勤時の動きや注意点を聞く
- 夜勤経験がある同期にも「実際どうだった?」と聞いておく
- 担当する患者さんの状態や注意点を事前に把握しておく
最初の夜勤は、不安になるのが当たり前です。
事前に情報を集めておき、すぐに相談できる先輩との関係を作っておくと安心して夜勤デビューを迎えられます。
準備2. 体調を整えておく
夜勤はどうしても体力と気力勝負になるため、事前に体調を整えておくことが大切です。
特に最初の夜勤は緊張や不安が大きいかもしれませんが、以下の点に気をつけておきましょう。
- 日中に仮眠をとる(横になるだけでもOK)
- アイマスク・耳栓・アロマで睡眠の質を上げる
- 飴・チョコなどの軽食を準備しておく
- メンタル面での余裕を持つ
こうした準備をしておくと、初めての夜勤をより安心して迎えられます。
準備3. 夜勤に必要な持ち物や備えをチェックする
夜勤は長時間勤務になるため、忘れ物をしてしまうと地味につらい…
自分が働きやすくなるように持ち物を準備しておきましょう。
- 筆記用具(多色ペン、メモ帳)
- ナースウォッチ、ペンライト、印鑑
- 軽食や飲み物
- アイマスク、耳栓 など
夜勤用マニュアルや緊急時の対応フローをスマホに入れておくと、いざという時も安心です。
自分が安心して働ける環境を整えておくと、夜勤中のパフォーマンスや心の余裕にも繋がります。
【まとめ】新人看護師の夜勤は平均5〜6カ月目から!着実に準備を進めよう

新人看護師の夜勤は、平均5〜6カ月目から始まることが多いですが、教育方針や配属先、個々の成長ペースによっても異なります。
「同期はもう入っているのに自分はまだ…」と焦る気持ちが出てきたとしても、目の前の経験を積み重ねることが大切です。
夜勤は体力的にも精神的にも負担が大きいですが、学びや成長の機会もたくさんあります。
私も最初は緊張したし、仮眠でも眠れませんでした。
業務の流れを掴むのも大変だと思いますが、最初からできる人はいないので、1つずつ覚えていけば問題ありません。
不安なときほど、先輩を頼りながら、少しずつ経験を積み重ねていきましょう。
この記事で紹介した準備や心構えを、ぜひ取り入れてみてください。
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