透析看護って自分に向いてるかな?
透析看護に向いているのは以下のような人です。
- 専門知識を学ぶ意欲がある人
- ルーティンワークが苦にならない人
- コミュニケーションを取るのが好きな人
- 患者さんと信頼関係を築ける人
透析看護は特殊で専門性が高い分、自分に向いているのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
透析看護未経験だとしても、研修制度が充実した職場選びができれば、透析看護師として活躍できます。
この記事では、透析看護師に向いてる人の特徴や職場選びのコツ、透析看護経験者のリアルな声もご紹介します。
透析看護の現場の実際を知りたい人、転職先選びに失敗したくない人はぜひ最後までご覧下さい。
透析看護師に向いてる人と向いてない人の特徴
透析看護師に向いてる人の特徴4つ

- 専門的な知識や技術を学ぶ意欲のある人
- ルーティンワークが苦にならない人
- コミュニケーションを取るのが好きな人
- 患者さんと信頼関係を築ける人
順番に解説します。
1.専門的な知識や技術を学ぶ意欲のある人
透析看護は、専門的な知識や技術を学びたい、新しいことを学ぶのが好き、といった前向きな姿勢を持っている人に向いています。
透析看護は、一般病棟の看護業務とは違って以下のような知識と技術が求められるためです。
- 血液透析に関する解剖生理の理解
- シャント管理
- 穿刺技術
- 透析機器の操作
覚えるべき内容も多岐に渡るため、専門知識を学び続ける意欲のある人は、透析看護師として活躍できる素質があります。
2.ルーティンワークが苦にならない人
透析看護には準備→穿刺→透析中の観察→抜針→後片付けという流れがあります。
そのため、
- 決まった作業を正確に丁寧にこなすのが得意
- 毎日違うことをするより一定のリズムで働きたい
という人に透析看護は向いています。
逆に、変化や刺激を求める人にとっては物足りなさを感じる場合もあります。
3.コミュニケーションを取るのが好きな人
コミュニケーションを取るのが好きな人も透析看護師に向いています。
透析患者さんは、治療や日常の制限によって、不安やストレスを感じている人も多いです。
そのため、看護師はコミュニケーションを通して
- 相手の気持ちを汲み取る
- 安心感のある声かけをする
といった、患者さんに寄り添ったケアが求められます。
4.患者さんと信頼関係を築ける人
患者さんと信頼関係を築ける人も透析看護師の素質があります。
透析治療は、週に数回の通院を長期間継続しなくてはなりません。
そのため、患者さんとは自然に顔見知りになり、同じ方を何年も担当するケースもあります。
- 長期的に患者さんを支えたい
- 信頼関係を築きながらサポートする看護がしたい
と思う人にとっては理想的な職場です。
日々の関わりを通し、時間をかけて信頼関係を築けるのは透析看護の醍醐味!
透析看護師に向いてない人の特徴3つ

- シャントへの穿刺が苦手な人
- 医療機器の操作が苦手な人
- 慢性期看護が苦手な人
一つずつ解説します。
1.シャントへの穿刺が苦手な人
透析看護では、多くの人がシャントへの穿刺でつまづきがちです。
血液透析は、シャントと呼ばれる血管に太めの針を刺す必要があり、この処置には高いスキルと経験が求められます。
注射処置が苦手な人・自身がない人は
- 失敗すると患者さんの苦痛や不安、クレームに直結する
- 穿刺技術の習得に時間がかかる
といったデメリットがあります。
そのため、転職を考えている場合は教育・フォロー体制が整っている職場を選びましょう。
具体的な選び方については「教育体制やサポートが整った職場の選び方」の章で解説します。
2.医療機器の操作が苦手な人
透析看護師は、血液透析装置などの医療機器の操作を覚える必要があります。
これらの機器は病棟や一般外来では触れる機会が少なく、最初は戸惑うことも多いため、
- 機械操作が苦手な人
- とにかくアナログで仕事がしたい人
にとっては、ややハードルの高い業務内容になりやすいです。
3.慢性期看護が苦手な人
慢性期看護が苦手な人は、透析看護の魅力を感じにくい場合があります。
透析看護は、
- 同じ患者さんと長期間関わる
- 生活指導では根気よく指導を続ける必要がある
- 短期間で成果が見えにくい
といった特徴があります。
急性期病棟のようにスピード感のある看護にやりがいを感じる人には、物足りなく感じることもあるでしょう。
透析看護師の役割と仕事内容

透析看護師の役割
透析看護師の主な役割は、
- 患者の体調管理・精神面のケア
- 水分や塩分管理などの生活指導
- 透析中の合併症への初期対応
などがあります。
透析看護師の業務内容
透析前の準備
- 体重測定・バイタルサインのチェック
- 感染徴候や閉塞などがないかシャントの状態を確認
- 透析機器・物品の準備
穿刺・抜針・止血
- シャントへの穿刺
- 治療終了後の抜針・止血処置の実施
透析中の観察・対応
- 血圧・脈拍・表情など、定期的な観察
- 吐き気や血圧低下など、治療中の急変対応
- シャント部位の確認、患者とのコミュニケーション
透析機器の操作・管理
- 透析装置の起動・設定・操作
- 異常アラームへの対応
- 機器の清掃・メンテナンス
- 臨床工学技士との連携によるトラブル対応
治療後のケア・記録
- 止血後の確認、体調の最終チェック
- 異常がなければ帰宅をサポート
- 看護記録の記入、申し送り、チーム内の情報共有
透析看護師のメリットとデメリット
透析看護師のメリット3つ

- 夜勤がなく身体的負担が軽め
- 専門的なスキルが身に付く
- ワークライフバランスが取りやすい
順番に見ていきましょう。
1.夜勤がなく身体的負担が軽め
透析治療は、患者ごとに週数回・決まった時間で実施されるため、基本夜勤がありません。
予定された患者対応が中心で急変や突発的な対応も少ない分、残業も少なく、身体・精神的な負担が軽い傾向です。
- 体力的に病棟勤務がきつい
- 夜勤は難しいけど看護師として働き続けたい
と考えている人に、透析看護師はおすすめです。
2.専門的なスキルが身に付く
透析看護師は専門的スキルが身につけられるのもメリットです。
透析看護は専門性の高い分野であり
- 患者のシャント管理
- 穿刺
- 透析装置の操作・トラブル対応
など、他の診療科では経験できない技術が日常業務に含まれます。
透析患者さんは高齢者やこだわりの強い人、持病を抱える人も多く、観察力や生活指導スキルも必要です。
透析看護で経験を積むことで、腎疾患や慢性疾患の専門知識が身につき、さらに
- コミュニケーションスキル
- 生活指導のスキル
も磨けます。
3.ワークライフバランスが取りやすい
透析看護師は日勤のみで残業も少なめなので、ワークワイフバランスが取りやすいのが大きなメリットです。
土日休みなど、働き方を選べる施設もあり、自分の生活スタイルに合わせやすいという特徴があります。
育児中のママナースや、プライベートの時間も大切にしたい人に向いています。
透析看護師のデメリット3つ

- 単調になりやすい業務内容
- 技術習得までが大変
- キャリアに不安を感じる人もいる
順番に見ていきましょう。
1.単調になりやすい業務内容
透析看護は、準備〜終了までの流れは毎回ほぼ同じなので、毎日が同じようなサイクルになりやすいです。
もちろん患者さんとのコミュニケーションや生活指導には個別性が求められますが
- 変化のある仕事がしたい
- 新しいことに挑戦したい
というタイプの看護師さんには、やや物足りなく感じるかもしれません。
2.技術習得までが大変
シャント穿刺は、高いスキルが求められる処置であり、看護師によって得意不得意が分かれる部分です。
透析機器の操作やトラブル時の対応など、病棟勤務では経験しない業務も多いため、最初は戸惑うこともあります。
経験を重ねればスキルアップできますが、スキル習得するまでは大変さを感じる人もいます。
3.キャリアに不安を感じる人もいる
透析看護は専門性が高く、扱う疾患や技術も限られているため「転職や異動しにくいのかな…」と将来への不安を感じる方もいます。
とはいえ、透析看護で培った知識と技術は、以下のような分野でもしっかり活かせます。
- 腎泌尿器科クリニック
- 腎臓内科病棟
- 慢性疾患に強い訪問看護
本人次第ではキャリアアップも可能です。
キャリアアップの詳細は「他分野へのキャリアチェンジ」で解説します。
未経験で透析看護師になるのは難しい?

教育制度やサポートが整った職場なら、未経験でも透析看護師として十分活躍できます。
- 未経験者が不安に感じるポイント
- 教育制度やサポートが整った職場の選び方
について順番に見ていきましょう。
未経験者が不安に感じるポイント
未経験者が透析看護師を目指す際、次の3つの不安を感じる傾向があります。
- 技術面の不安:穿刺や透析装置の操作など、自分にできるか心配
- 専門知識の不足:腎臓疾患や透析手順の知識がない
- 仕事のイメージが湧かない:
ルーチン業務中心と聞いて自分に合うか判断できない
これらの不安は、ほぼ全員が最初に感じます。
未経験で転職する際に大切なのは、これらの不安を軽減できるよう「未経験者を受け入れる仕組みがある職場を選ぶこと」です。
教育体制やサポートが整った職場の選び方
教育体制やサポートが整った職場を選ぶポイントは以下の通りです。
- 教育担当やプリセプターがつくか確認する
- 段階的に業務を覚えられる教育カリキュラムがあるか確認する
- チーム連携の雰囲気をみておく
- 教育に力を入れているクリニックを選ぶ
一つずつ解説します。
1. 教育担当やプリセプターがつくか確認する
透析看護は、実際に手を動かして慣れる職種のため、教育担当やプリセプターがつく職場がおすすめです。
入職後に一定期間プリセプターが付いてくれる環境なら、わからない点をすぐ聞ける相手がいるため、安心してスキルを習得できます。
2. 段階的に業務を覚えられる教育カリキュラムがあるか確認する
段階的に業務を覚えられるような教育カリキュラムやマニュアルがあるかについて、面接時などに確認しましょう。
- 簡単なマニュアルしかない
- 独り立ちまではどのような流れでカリキュラムが組まれているかが決まってない
といった職場は、教育体制が不十分な可能性があります。
いきなり穿刺や透析中管理を任されるのではなく「準備→観察→穿刺練習→独り立ち」という形でステップを踏める職場が理想です。
3. チーム連携の雰囲気を見ておく
透析室では、医師・看護師・臨床工学技士の連携が重要です。
見学時には、スタッフ間の声かけやサポート体制をチェックしておくと、実際に働いた時のイメージがしやすくなります。
「不明点を質問しやすい職場かどうか」の視点で見学してみましょう。
4. 教育に力を入れている法人やクリニックを選ぶ
大手医療法人や透析専門クリニックは、教育マニュアルや研修制度が整っている場合が多く、未経験者の受け入れも慣れています。
求人票の「未経験歓迎」の文言だけでなく、
- 教育期間
- フォロー体制の内容
も併せて具体的に確認しましょう。
後悔しない転職先を選ぶための4つのコツ

- 教育担当やプリセプターがつくか確認する
- 段階的に業務を覚えられる教育カリキュラムがあるか確認する
- チーム連携の雰囲気をみておく
- 教育に力を入れているクリニックを選ぶ
一つずつ解説します。
1.なぜ透析看護師になりたいのかを明確にする
まず「自分はなぜ透析看護師になりたいのか」を明確にしましょう。
働き方や待遇などの条件だけでは続けていくモチベーションにはつながりにくいためです。
- どんな看護が自分に向いていると感じるか?
- 自分のキャリアにおいて、どんなスキルを身につけたいのか?
- どんな働き方が長く続けられるか?
こうした内面的な動機を整理しておくと、目先の条件に流されず「自分にとって納得できる転職」をしやすくなります。
2.転職における優先順位整理する
転職において「自分が何を最も重視するのか」を振り返り、希望に優先順位をつけておくことが大切です。
転職で給与や待遇など、全ての希望を満たす理想の職場を見つけるのは難しいためです。
自分が何を叶えたくて転職するのか、妥協できる点はどこかを整理しましょう。
以下のチェックリストを活用して、自分の価値観や希望条件を見える化すると整理しやすくなります。
- 働き方:夜勤なし・日勤のみなど、勤務時間帯の希望
- 教育体制:未経験者への研修制度が整っているか
- 待遇:給与や福利厚生、昇給制度など
- 職場環境:通勤距離、人間関係の雰囲気、チームの連携
- キャリア展望:資格取得支援の有無、管理職登用の可能性
自分の軸をはっきりさせると、求人を比較する際の判断基準ができるため、後悔の少ない転職につながります。
3.職場の教育制度を事前に確認する
透析看護は特殊な手技や機器操作を伴うため、教育制度の有無がその後の定着やストレスに大きく影響します。
「未経験歓迎」と求人票にあっても、実際の教育体制が手薄だと、放置されたり、業務についていけず辞めてしまうケースもあります。
職場見学や面接時には、以下の点を確認しましょう。
- 教育担当やプリセプターがつくか
- 教育期間の目安はどれくらいか
- 穿刺などの手技習得は段階的に行われるか
- 新人看護師の離職率はどのくらいか
- 独り立ちまでの期間の目安はどのくらいか
「教育体制がしっかりしている=新人に投資する文化がある職場」という判断材料にもなる!
4.働き方・人間関係の雰囲気をリサーチする
どんなに待遇がよくても、人間関係や職場の雰囲気が合わなければ長続きしません。
透析看護は同じメンバー・患者さんと毎日関わるため、閉鎖的な雰囲気やチームの連携が不十分な職場は要注意です。
可能なら職場見学をお願いし、以下のポイントを観察してみてください。
- 看護師・医師・MEなど多職種間の連携はスムーズか
- 質問しやすい雰囲気があるか
- 働く人の表情や声かけのトーン
- 忙しすぎてピリピリしていないか
- 口コミサイト
- SNS
- 転職エージェント
を活用して、内部事情をリサーチするのもおすすめ!
透析看護師のスキルアップ

スキルアップに役立つ資格
透析看護のスキルアップに役立つ資格として以下の資格があります。
腎不全看護認定看護師
腎不全患者の看護に特化した高度な知識と判断力を持つ看護師として、全国的にも認知度の高い資格です。
- 実務経験5年以上が必要
- 講義や実習など約6か月の教育課程あり
- 透析治療の質を高め、チーム医療の中核を担える存在に
透析技術認定士
臨床工学技士・看護師を対象とした民間資格で、透析機器や処置の理解が深まります。
- 学会での指定講習会の受講が必要
- 透析装置や水処理システムへの理解が深まり、現場で即戦力に
慢性腎臓病療養指導看護師
生活指導や教育的関わりに力を入れたい人向けの資格です。
- 慢性腎臓病患者の療養生活を支える知識が学べる
- 保健指導や予防の視点での関わりも可能
上記のような資格を取得することで、以下のメリットがあります。
- 専門性の証明となり信頼を得やすくなる
- 転職・昇進・職域拡大のチャンスが広がる
- 自分の看護に自信が持てるようになる
他分野へキャリアチェンジ
「透析看護師を経験したあと、他分野に移れるのか?」と不安を感じる方も多いですが、キャリアチェンジは十分可能です。
むしろ、透析で培ったスキルは他の分野でも活かせます。
透析看護の経験で得られる強み
- ルーチンの中でも異常を見逃さない観察力
- 緊急時対応や的確な判断力
- 患者さんとの長期的な関係構築力
- シャント穿刺などの高度な手技
透析看護で得られた強みは、訪問看護・外来・クリニック勤務・慢性期病棟など、幅広い分野で役立ちます!
キャリアチェンジ先の例
- 訪問看護:透析患者の在宅支援にも関われる
- 健診・保健指導:生活習慣病や慢性腎臓病予防への知識が活きる
- 慢性期病棟・療養型施設:観察力と生活支援スキルが活かされる
- 教育・プリセプター:新人教育や後輩育成の道へ
透析看護師に転職した看護師の体験談

病棟から透析室に異動したAさん(40代前半)
透析看護師としての経験年数 | 3年 |
看護師としての経験年数 | 20年 |
透析看護師に転職する前の働き方 | 大学病院の腎泌尿器外科勤務(3交代夜勤あり) |
透析看護師になろうと思ったきっかけは何ですか?
最初の配属先が腎泌尿器外科で、入職時から自然と透析看護に携わっていたのがきっかけです。
職場選びの際に注意したことや「こうしておけばよかった」と感じることを教えてください。
病棟からの異動で透析室に配属されました。
新しい職員の入職が少ない職場で教育体制が整っておらず、マニュアルもごく簡単なものしかなくて…。
事前に業務内容や教育体制をしっかり確認しておけばよかったと感じました。
一方で、透析中の患者さんは状態が安定していれば穏やかに過ごされており、スタッフ同士の人間関係や職場の雰囲気はとても良好でした。
面接や配属前の面談ではどんなことを聞かれましたか?
病棟の上司との面談でしたが
- 専門性の高い透析室で、何を頑張りたいのか
- どんなことを学びたいのか
といった意欲や目的を問われました。
また、慢性疾患で定期的に透析を受けている患者さんに対して、
- どのような看護を提供したいか
- 自分に何ができると思うか
についても考えるように求められました。
透析看護師として働く中で「やりがいを感じる瞬間」はどんな時ですか?
- 看護介入によって透析中の苦痛を少しでも和らげられた時
- 患者さんが前向きになる姿を見られた時
にやりがいを感じました。
血液透析は拘束時間が長いため「つらい時間」と感じる人も多いです。
そんな時は、患者さんと積極的にコミュニケーションを取ったり、透析中に足浴などのケアを実施しました。
その結果、少しでも「透析が苦痛ではない」と感じてもらえた時は本当に嬉しく思います。
また、腎移植や腹膜透析などの情報提供を通して、患者さんに「未来にはさまざまな選択肢がある」ことを伝えていました。
そうすると前向きな気持ちになってくれる方も多く、その姿に大きなやりがいを感じました。
逆に「大変だな」と感じるのはどんな時ですか?
状態の悪い方や、長期間の透析で独自の考えが定着している患者さんには、対応に苦労することも多かったです。
こだわりが強かったり、頑固な一面を持っている方だと、生活指導も中々受け入れてもらえない場合があります。
例えば、塩分・水分制限の指導をしても思うように改善につながらなかったり…。
患者さんの生活背景や価値観を理解しながら関わる難しさを実感しました。
また、認知症のある患者さんでは、透析中に安静が保てない人も多く、対応に特に気を遣うので大変さを感じました。
お給料や待遇について、異動前と比べて変化はありましたか?
私の場合は、基本給などの変化はありませんでした。
夜勤がないのでその分手取りは減りましたが、血液を触るための危険手当が付きました。
最後に、これから透析看護師を目指す人に、ひとことお願いします。
透析患者さんは経過が長く、生活習慣病や先天性疾患など、一人一人さまざまな背景があります。
正直、透析患者さんには、こだわりやクセの強い方が多いという印象を持つかもしれません。
でも、こまめなコミュニケーションや地道な声かけをしながら、長く関わっていくことで、信頼関係を築くことはできます。
その人にとって最善の生活を一緒に考える姿勢を持ちながら、指導や支援をしていけば、きっとやりがいを感じられるはずです。
また、最初はシャントの穿刺、ダイアライザー操作などとても不安だと思います。
でも、穿刺スキルや操作の手技を習得できれば大きな強みに変わります。
自信を持ってぜひ頑張ってください。
透析看護師への転職についてよくある質問

- 透析看護師に転職して後悔することはある?
- 透析看護師が行う穿刺とは?
- 透析看護師のあるあるは?
一つずつ見ていきましょう。
透析看護師に転職して後悔することはある?
「思っていたより患者さんと密にゆっくり関われない」
「想像していたより生活指導が上手くできない」
と後悔を感じることはあります。
透析看護は生活習慣病を背景とする患者さんが多く、こだわりや頑固さから生活指導を受け入れてもらえないケースもあります。
最初は信頼関係ができていないため、コミュニケーションや生活指導が上手くできずもどかしさを感じる場面もあるでしょう。
しかし、毎回同じ患者さんと顔を合わせ、長期で関われるのが透析看護。
時間をかけて信頼を積み重ねることで、関わりが深まり、やりがいを感じられるようになる人も多いです。
透析看護師が行う穿刺とは?
透析看護師が行う穿刺とは、透析実施の際に、シャントに針を刺して血液回路を作る処置のことです。
具体的には、動静脈シャントに太めの針を2本穿刺します。
- 体外へ血液を送り出す「動脈側」
- 血液を体内に戻す「静脈側」
透析看護師が行う穿刺は専門性が高く、穿刺スキルを習得できると透析看護師としての自信になります。
透析看護師のあるあるは?


よく聞かれる「透析看護師のあるある」は以下の通りです。
- 穿刺のプレッシャーをかけられ手汗と手の震え
- シャント音が家でも頭に流れる
- 透析中のトイレコールでため息
(接続を外したり繋いだりの手間がかかる) - 友達と思われているのか、患者さんに下の名前で呼ばれる
- 体重の増えすぎに言い訳を毎回聞く
【まとめ】透析看護師に向いてる人の特徴を知って自分らしい働き方を見つけよう
この記事では、透析看護師に向いている人の特徴や、転職先選びのコツについて解説しました。
透析看護師に向いている人の特徴は以下の通りです。
- 専門的な知識や技術を学ぶ意欲のある人
- ルーティンワークが苦にならない人
- コミュニケーションを取るのが好きな人
- 患者さんと信頼関係を築ける人
透析看護は、教育制度が整っている職場を選べば未経験からでも活躍できます。
透析看護で身につく知識やスキル、コミュニケーション能力は、大きな強みになります。
ワークライフバランスが取りやすいため、「キャリアを諦めたくないけど家庭も大事にしたい人」にはぴったりの働き方です。
この記事を参考にし、ぜひ無理せず自分らしく働ける職場を見つけて下さい。