夜勤明けに丸一日寝ても、疲れが抜けない…。
そろそろ夜勤を卒業したい。
でも夜勤手当がなくなったら、家計が回らない…
40代になると、体力と収入の板挟みで悩む看護師さんはとても多いです。
子どもの教育費、住宅ローン、親のこと。
収入を下げられない事情を抱えたまま、体は正直に限界を教えてきます。
職場と「給与の仕組み」の選び方次第で、夜勤なしでも年収を維持することは可能です。
この記事では、公的データをもとに40代看護師の年収の現実を確認します。
そのうえで、夜勤なしで高給与を狙える職場・収入を下げない3つの戦略・年収交渉のコツまで解説します。
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40代看護師の年収はいくら?平均データを確認

厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2023年)」によると、40代看護師の平均月収(所定内給与額)は次のとおりです。
| 年齢 | 平均月収(所定内給与額) |
|---|---|
| 40〜44歳 | 32.3万円 |
| 45〜49歳 | 34.3万円 |
参考:E-STAT 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査(2023年)より(企業規模10人以上の医療機関)
ここで注目してほしいのは、給与の「内訳」です。
病棟勤務の場合、夜勤手当は月4〜6万円。
年間にすると50〜70万円にもなります。
つまり「夜勤を辞めたら年収が下がる」のは、あなたの価値が下がるからではありません。
給与の構造がそうなっているだけ。
下がるのは「あなたの価値」ではなく、「夜勤手当」です。

だからこそ、夜勤手当に頼らない給与構造の職場を選べば、収入は維持できます。
実際のデータは後ほどの比較表で確認しましょう。
なぜ「夜勤なしで年収維持は無理」と思ってしまうのか

「夜勤なしで今の年収なんて、都合のいい話があるわけない」そう感じる理由は、大きく3つあります。
1.情報が足りていない
病棟しか経験がないと、「夜勤なしで病棟並みの年収が出る職場」を知る機会がありません。
訪問看護、美容、企業看護師などがその例です。
知らない選択肢は、選べません。
2.自分の市場価値を言葉にできていない
40代の経験は、本来は年収交渉の材料です。
ところが多くの人が「40代の私を採ってくれるだけありがたい」と、自分を安く見積もってしまいます。
3.忙しくて調べる時間がない
日々の勤務と家庭で手一杯。
情報収集は後回しになり、結局「今のまま我慢」を選んでしまう。
これが一番多いパターンかもしれません。
「無理」の正体は、能力ではなく情報量です。
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夜勤なしで高給与を狙える職場は?公的データで比較

「夜勤を辞めたら収入が下がる」は本当なのか。
公的な調査データで確認してみましょう。
訪問看護は「夜勤なし」でも病院との差が小さい
日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」を見てみましょう。
正規雇用フルタイム勤務者の年収(2024年)は次のとおりです。
| 勤務先 | 平均年収 | 夜勤 |
|---|---|---|
| 病院 | 576万2,314円 | あり(夜勤者を含む平均) |
| 訪問看護ステーション | 549万8,716円 | なし(オンコールあり) |
出典:公益社団法人日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」
その差、約26万円。
夜勤ありの病院平均に対して、夜勤のない訪問看護がここまで迫っています。
月あたりに直すと約2万円の差です。
夜勤を手放しても、職場を選べば年収はほぼ守れます。
「夜勤なし=クリニック」を選ぶと、たしかに下がる
一方で、厚生労働省「第25回医療経済実態調査」(2025年11月公表)ではどうか。
病院とクリニック(一般診療所)の看護職員を比べると、こうなります。
| 施設 | 平均給料年額(給料+賞与・2024年度) |
|---|---|
| 一般病院(全体) | 540万7,673円 |
| 一般診療所(医療法人) | 413万1,716円 |
出典:厚生労働省「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」
※「看護職員」は保健師・助産師・看護師・准看護師の合計。
調査により対象・集計方法が異なるため、金額は調査間で単純比較せず、それぞれの調査内での差に注目してください。
その差、約128万円。
「夜勤を辞めたら大幅に下がる」というイメージの正体は、これです。
「夜勤なし=クリニック」を選んだ場合の話なんです。
下がるのは「夜勤なし」だからではなく、「職場選び」の結果です。

美容・企業・健診センターには「公的統計がない」
正直にお伝えします。
美容クリニック・企業看護師・健診センターには、国や看護協会の公的な給与統計が存在しません。
ネット上で見かける「美容は年収600万」といった数字は、求人情報などから推計されたものです。
求人情報を見ていくと、傾向としては次のとおりです。
- 美容クリニック:インセンティブ次第で病院超えの可能性もあるが、求人ごとの幅がとても大きい
- 企業看護師:求人が少なく競争率は高いが、土日休み・夜勤なしで待遇が安定
- 健診センター:年収は控えめだが、体力負担がもっとも軽い
この3つは求人ごとの差が大きい職場です。
個別の求人票で「基本給+手当の内訳」を確認しましょう。
40代の転職先選びで後悔しないための注意点は「【看護師辞めたい40代へ】後悔しない転職先の選び方解説!」の記事も併せてご覧ください。
夜勤なしで年収を維持する3つの戦略

「夜勤手当の穴」をどう埋めるか。
給与の仕組みで考えると、戦略は3つに整理できます。

戦略1.オンコール・訪問件数で積み上げる(訪問看護)
訪問看護の給与は「基本給+オンコール手当+訪問件数インセンティブ」で構成されるステーションが多くあります。
夜勤のように生活リズムを崩さずに、手当を積み上げられるのが特徴です。
オンコールの出動頻度は、ステーションによって大きく違います。
面接で必ず確認しましょう。
戦略2.インセンティブで稼ぐ(美容クリニック)
美容は指名や物販のインセンティブが年収を押し上げます。
「美容は若い子の世界」と思われがちです。
でも実際は、40代の落ち着きと安心感が強い武器になります。
高額な施術を検討するお客様ほど、安心して話せる相手を求めるからです。
戦略3.手当と資格を積み上げる(透析・企業・管理職)
透析技術の習熟、衛生管理者、ケアマネなどの資格手当。
そして管理職手当。
とくに管理職は、経験のある40代がもっとも狙いやすいルートです。
日本看護協会の調査でも、主任相当職の税込給与総額は月44万円台。
スタッフより月6万円以上高い水準です。
「基本給の高さ」だけで職場を選ぶと、判断を間違えます。
見るべきは、手当と賞与を含めた「年収の作られ方」です。
手当の内訳は、求人票だけでは分かりません。面接やエージェント経由で確認してOKです!
40代の経験は「年収交渉の材料」になる

採用側から見た40代看護師は、こう見えています。
- 教育コストがほとんどかからない即戦力
- 急変対応・家族対応を任せられる安心感
- 若手の指導もできる
これを面接で「言葉」にできるかどうかで、提示される給与が変わります。
たとえばこんな伝え方です。
「急性期病棟で10年、リーダー業務を5年経験しました。新しい職場でも、独り立ちまでの教育期間は最小限で済むと思います」
経験は、言葉にして初めて年収に変わります。黙っていても、評価はされません。
給与相場を知らないまま転職すると損をする

求人票の「月給28万〜38万円」という表記。
多くの場合、提示されるのは下限に近い金額からのスタートです。
相場を知らないと、下限で提示されても「そんなものか」と受け入れてしまいます。
交渉の材料も持てません。
相場を知る一番早い方法は、求人を大量に見ている転職エージェントに聞くことです。
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登録したら、LINEで「40代・経験〇年ですが、夜勤なしだとどのくらいの求人がありますか?」と聞いてみてください。
この質問だけでも、自分の相場観がつかめます。
転職を決めていなくても、聞くだけならノーリスクです。
聞くだけで終わっても大丈夫。情報は多いほど、交渉で有利になります!
相場を知らない人から順に、安く採用されていきます。
40代看護師の高給与転職でよくある質問

40代で年収600万円は可能ですか?
可能ですが、職場を選びます。
日本看護協会の調査では、病院の正規フルタイム勤務者の16.3%が年収600万円台でした。
訪問看護ステーションの管理者、美容クリニックのインセンティブ上位、管理職クラスなどが現実的なルートです。
「役職×手当」の掛け算で狙うほうが、体力的にも続けやすいです。
夜勤を辞めると、実際いくら下がりますか?
選ぶ職場によります。
厚労省のデータでは、病院からクリニックに移ると平均で約128万円の差があります。
一方、訪問看護なら病院平均との差は約26万円(日本看護協会調査)。
「夜勤を辞める=大幅ダウン」ではなく、職場選びで差は小さくできます。
給与交渉はいつ切り出せばいいですか?
内定前後の労働条件を確認するタイミングがベストです。
面接の場で唐突に切り出すと、印象を損ねることがあります。
エージェント経由で代理交渉してもらえば、角が立ちません。
【まとめ】相場を知ってから、辞めるかどうか決めればいい

この記事のポイントを整理します。
- 夜勤なしの訪問看護は、夜勤ありの病院平均と約26万円差まで迫れる(日本看護協会調査)
- 下がるのは「夜勤なし」だからではなく「職場選び」の結果(クリニックとの差は約128万円)
- 手当・賞与を含めた「年収の作られ方」で職場を選ぶ
- 40代の経験は、言葉にすれば年収交渉の材料になる
- まずは自分の相場を知ることから
転職するかどうかは、相場を知ってから決めれば大丈夫。
転職「活動」はノーリスクです。
求人を見て「今の職場のほうがいい」と思えば、残ればいいだけ。
体力を削って稼ぐ働き方から、経験で稼ぐ働き方へ。
40代は、その切り替えにいちばんいいタイミングです。
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