フライトナースの年収って
どのくらい?
フライトナースの推定年収は500〜600万で、一般的な
看護師と比べて高めです。
年収は病院規模や経験年数、
資格によっても異なります。
この記事では、フライトナースの仕事内容や、フライトナースになるまでの流れについて詳しく解説します。
自分に適性があるか、フライトナースになるまでどんな準備が必要かを、具体的にイメージしてみてください。
フライトナースの働き方の実態を知りたい人は最後までご覧ください。
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▼この記事を書いた人
看護師ゆま
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フライトナースとは

フライトナースとは、ドクターヘリに搭乗して医師と共に現場へ向かい、救急医療を提供する看護師です。
フライトナースの現場は、使える医療器具も時間もスペースも限られています。
その状況で最適な処置を判断しなければならないため、非常に高度な専門性が求められる仕事です。
▼フライトナースの役割と特徴
フライトナースの主な役割は以下の通りです。
- 現場へ向かう移動中から
患者の状態を予測・把握する - 到着後医師と連携して
救命処置にあたる - 搬送中の患者管理と継続処置
- 搬送先に着いたら
受入先に患者を引き継ぐ
現場は騒音が大きくスペースも限られており、得られる情報も少ないなど、さまざまな制約があります。
そのような制限のある状況でも、フライトナースはわずかな判断材料から迅速に救命処置をしなくてはなりません。
そのためフライトナースには、
- 判断の速さ
- 的確さ
- 冷静さ
- 体力
も求められます。
フライトナースの年収と月収

各種看護師サイトの情報から、フライトナースの推定年収は500〜600万円です。
ただし、勤務先の給与体系や手当の有無によって大きく変わります。
令和6年賃金構造基本統計調査によると、看護師全体の平均年収は519万7,000円という結果でした。
そのため、フライトナースは看護師全体平均年収よりも高い傾向です。
フライトナースの年収が高いのは、以下の手当が上乗せされることが理由として挙げられます。
- 危険手当
- 特殊勤務手当
- 待機手当
年収の目安
- フライトナースの推定年収:500〜600万円前後
- 看護師全体の平均年収:519万7,000円
月収の目安
フライトナースの推定月収は30〜35万円前後です。
ただし、以下の条件によって増減します。
- 出動が多い地域
- 夜勤や待機が多い病院
- 公立病院か民間病院か
病院や施設規模ごとに給与の決まり方が異なるため「フライトナースだから月収が大幅に高い」というわけではありません。
参考:e-Stat 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
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フライトナースの給料の内訳と手当

「給料がいくら上がるのか」は、目指すうえで気になるところです。
内訳を分解して確認しましょう。
基本給は病院の給与規定どおり
フライトナースだからといって、基本給が特別に高いわけではありません。
所属する病院の給与規定に沿って支給されます。
公立病院なら自治体の給料表、民間病院なら独自の規定が基準です。
上乗せされる手当
- 危険手当(出動1回あたりで支給される場合がある)
- 特殊勤務手当
- 待機手当
- 夜勤手当
- 資格手当
年収を押し上げているのは、この手当の部分になります。
出動回数が多い地域ほど手当が積み上がるため、勤務先による差も生まれますよ。
給料アップを狙うなら出動の多い基地病院
同じフライトナースでも、地域によって出動件数はまったく違います。
山間部や離島を管轄する基地病院は要請が多く、そのぶん手当も増えがちです。
一方で、身体的・精神的な負担も比例して大きくなる点は覚えておいてください。
フライトドクターの年収はいくら?看護師との違い

ドクターヘリには、看護師だけでなく医師も同乗します。
チームで動く仕事なので、フライトドクターの待遇も知っておくと全体像がつかめますよ。
フライトドクターが所属する救急科の平均年収
フライトドクターは、ドクターヘリの基地病院に所属する救急医です。
救急科の医師の平均年収は、1,215万円という調査結果が出ています。
ただしフライトドクター専用の給与体系があるわけではなく、基本給は同じ病院の他の医師と変わりません。
病院によっては危険手当が上乗せされるため、地上勤務のみの救急医より高くなる場合もあります。
フライトナースとの待遇の違い
| フライトナース | フライトドクター | |
|---|---|---|
| 年収の目安 | 500〜600万円前後 | 1,000万円超(救急科平均1,215万円) |
| 必要な資格 | 看護師免許 | 医師免許 |
| 手当 | 危険手当・特殊勤務手当など | 危険手当が付く病院もある |
| 出動しない日 | 救命救急センターで勤務 | 救急科で診療 |
職種が違うため単純な比較はできませんが、どちらも通常の勤務と兼務している点は共通しています。
チームで動くからこそ求められること
ドクターヘリに同乗するのは、医師・看護師・操縦士・整備士です。
それぞれの役割がはっきり分かれているぶん、連携の速さが患者さんの命を左右するのです。
フライトナースには、医師の指示を待つだけでなく、先を読んで動く力が求められますよ。
フライトナースの仕事内容

出動時の1日の流れ
| 時間帯 | 主な業務 |
|---|---|
| 8:00 出勤 | フライトスーツ・無線機を着用する。 出動前に、医療器具が破損・不足がないかチェックする。 |
| 8:30 待機開始 | フライトドクターとのミーティング。 要請が来たときに備えて待機室で準備。当日の天候確認。 |
| 9:00頃 出動要請 (1回目) | 出動要請後、数分で離陸。 |
| 出動中(往路) | ドクターと情報を共有し、現場到着後の役割分担を確認。 事前情報から患者の状態を予測し、 必要そうな物品をヘリ内で準備する。 |
| 現場到着 | 安全確認後、患者を評価。 バイタル確認・処置・固定など、 状況に応じた初療にあたる。 |
| 搬送中(復路) | 機内で処置継続。 患者の状態をモニタリングしつつ、 受け入れ病院へ連絡・調整する。 |
| 病院に到着 | 医師・看護師に患者を引き継ぐ。 必要書類の記録を作成。 |
| 11:30〜12:00 整備の整理・補充 | 使用した資器材を整備し、 次の出動に備えて再度点検。 |
| 12:00〜13:00 休憩 | 出動状況によって休憩時間は変動。 |
| 13:00〜15:00頃 出動要請 (2回目) | 午後も同様に出動。 現場活動・搬送・引き継ぎを行う。 複数回出動となる場合が多く、多い時は7〜8回/日の出動することも。 |
| 15:30〜16:30 記録作成・情報整理 | 活動内容の記録、反省・改善点の共有、チームで振り返り。 |
| 16:30頃 装備の最終チェック | 翌日のチームがスムーズに動けるよう、機体内外の資器材を整える。 ドクターヘリの対応は日没まで。 |
| 17:00 退勤 | 出動数により残業になる場合も。 |
出動がない日の業務
出動がない日でも以下のようにさまざまな業務があります。
- 機材・資材の点検や補充
- 救急シミュレーション訓練
- 医療チームとのカンファレンス
- 地域の消防機関との連携訓練
- 救急看護スキルの研鑽
出動が全てではなく、普段から確実に救命できる体制を作るのもフライトナースの日常業務です。
フライトナースになるには?条件を最短で整理

「フライトナースになるには何が必要か」を、先に結論としてまとめます。
- 看護師免許を取得する
- 看護師経験5年以上(うち救急看護3年以上)を積む
- ドクターヘリを持つ病院に勤める
- 必要な資格を取得する
- 院内選考に通る
この5つを満たして、初めてフライトナースとして搭乗できます。
いちばんの関門は、ドクターヘリを持つ病院に勤めることです。
ドクターヘリの基地病院は全国で限られる
ドクターヘリは全ての病院にあるわけではありません。
都道府県ごとに配備されている基地病院が決まっており、そこに勤めていなければ搭乗の機会そのものがありません。
今の職場にドクターヘリがない場合、まず転職が必要になります。
目指すと決めたら、基地病院の求人を早い段階から確認しておきましょう。
救急看護の経験は必須
多くの病院が「看護師経験5年以上・うち救急看護3年以上」を条件にしています。
救命救急センターやICUでの経験が、そのまま評価につながりますよ。
病棟勤務からいきなり目指すのは難しいため、まず救急部門への異動や転職を考えるのが現実的です。
必要な資格を先に取っておく
院内選考の前に、次のような資格を取得しておくと有利になります。
- ACLS(二次救命処置)プロバイダー
- JPTEC(外傷病院前救護)プロバイダー
- PALS(小児二次救命処置)プロバイダー
- 第三級陸上特殊無線技士
- ドクターヘリ講習会の修了
無線技士の資格は、ヘリ内で無線を扱うために求められる場合があります。
求められる資格は病院によって違うので、志望先の募集要項を確認してください。
中途採用でフライトナースになれる?
基地病院に中途で入職し、経験を積んでから選考に進む道はあります。
ただし入職してすぐ搭乗できるわけではなく、院内での経験年数を求められるのが一般的です。
数年単位の計画で考えておくほうが、現実に近い見通しになりますよ。
基地病院の求人は数が限られるため、転職サイトで非公開求人を探すのが効率的です。
フライトナースに必要な経験と資格

フライトナースになるには、以下のような経験・資格が求められます。
▼必要な経験
- 看護師経験…5年以上
- 救急看護の経験…3年以上(多くの病院で必須)
▼必要な資格
- 準備・期間:
講習2日間
事前自己学習2〜4週間推奨 - 勉強時間: 20〜30時間程度
- 勉強内容:
心肺蘇生、AED、不整脈識別、
ショック管理 - 試験:
実技シミュレーションと筆記
合格率90%以上
3年更新
- 準備・期間:
講習2日間
救急経験者対象 - 勉強時間:15〜25時間程度
- 勉強内容:外傷評価、止血、気道確保、ショック治療
- 試験:
実技と筆記
合格率85%以上
3年更新
- 準備・期間:
1〜2日間
ACLS/JPTEC取得後推奨 - 勉強時間:10〜20時間
- 勉強内容:
ドクターヘリ法規、機材・通信、シミュレーション訓練、消防連携 - 試験:
修了証ベース
筆記・実技なしの場合が多い
基地病院内講習がある場合も
▼取得しておきたい資格
- 準備・期間:養成講習1日
- 勉強時間:10〜20時間
- 勉強内容:無線工学・電波法規
- 試験:
筆記20問
合格率80〜90%
無期限免許
上記の資格は、ドクターヘリを運用する病院の募集要件として多く記載されています。
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フライトナースになるまでの流れ

フライトナースになるまでの流れは以下の通りです。
- 看護師経験5年
(うち救急看護3年)以上
の経験を積む - 資格を取る
- ドクターヘリを所有する病院に
勤務する - 院内選考を受ける
- フライトナースとして働く
1.看護師経験5年(うち救急看護3年)以上の経験を積む
フライトナースの最初の条件は、看護師5年(うち救急看護3年)以上の臨床経験が必要です。
- 救命救急センター(ER)
- ICUやHCUなどの急性期領域
救急外来でのトリアージや初期対応、重症患者の観察・処置経験が必須とされます。
2.資格を取る
フライトナースは医師とともに現場へ向かうため、高度な救命処置スキルや外傷対応の知識を証明する資格が必要です。
- ACLSプロバイダー
二次救命処置の資格 - JPTECプロバイダー
外傷初期対応の資格 - 第三級陸上特殊無線技士
無線通信のための国家資格 - ドクターヘリ講習会の受講
院内選考の応募条件に入っていることが多いため、事前に取得しておくと選考がスムーズです。
詳しくは「フライトナースに必要な資格」の章で解説しているので併せてご覧ください。
3.ドクターヘリを所有する病院に勤務する
フライトナースが活動できるのは、ドクターヘリを配備している病院のみです。
全国でも数が限られているため、まずはドクターヘリを配備している病院に入職することが最初の関門になります。
- 地域の基幹救命救急センター
である場合が多い - 救急医療の重症度が高い
- 看護師の専門性が重視される
効率的に転職を進めたい場合は、転職エージェントを使い、配備病院の求人を探すのも一つの手です。
4.院内選考を受ける
フライトナースは一般的に、以下のような院内選考を通過しなくてはいけません。
- 筆記試験…救急・外傷・医療安全など
- 面接…判断力、ストレス耐性、コミュニケーション力
- 実技評価…BLSやACLSの技術確認など
救急医療に関する基礎知識だけでなく、どんな状況でも冷静に動けるかが重視されます。
5.フライトナースとして働く
院内選考に合格すると、ようやくフライトナースとしての業務が始まります。
- 各種訓練・シミュレーション
- 機内での役割分担の習熟
- 外傷・救命プロトコルの反復練習
など、実際の搭乗前には十分なトレーニング期間がありますよ。
フライトナースは、院内選考を通過した看護師だけが担当できる専門性の高い役割です。
外傷・救命プロトコルとは…
重症外傷患者の現場救命手順書で、救急隊が現場で迷わず実行できるJPTECに基づく全国標準のチェックリスト。
状況評価→初期評価→全身観察を行い重症時は最小処置で即搬送を優先。
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フライトナースの厳しい現実

憧れだけで目指すと、途中で心が折れてしまう場合があります。
先に知っておきたい現実をお伝えしますね。
なれる人数がとても少ない
1つの基地病院で搭乗するフライトナースは、数名程度です。
救命救急センターに勤めていても、全員がなれるわけではありません。
院内選考を通過する必要があり、狭き門であることは事実です。
通常業務との兼務が基本
出動がない日は、救命救急センターで通常の看護業務にあたります。
ヘリ専属ではないため、日常の忙しさは変わりません。
精神的な負担が大きい
現場に到着した時点で、救命が難しい状況に立ち会うこともあります。
限られた資機材で判断を迫られる場面が続くのは、想像以上に重い経験です。
憧れの職業である一方、こうした側面も含めて選ぶ必要がありますよ。
年齢を重ねてからの挑戦は難しい
体力面の要求が高く、機内での動きにも制約があります。
経験年数を満たす頃には30代に入る方が多く、逆算して動くことが大切です。
フライトナースに向いている人

フライトナースに向いている人の特徴は以下の3つです。
- 臨機応変に対応できる人
- 冷静に判断できる人
- コミュニケーション能力がある人
1.臨機応変に対応できる人
フライトナースの現場では、予測不能な状況が続きます。
その中でも臨機応変に “今なにを優先すべきか” を瞬時に判断し、必要な処置や対応を切り替えられる柔軟さが求められます。
「状況を見て判断できるタイプ」の人に向いた現場です。
2.冷静に判断できる人
フライトナースには、情報が限られた中で命に関わる判断を迫られる場面が訪れます。
そのため、緊迫した環境でも感情に流されず、冷静に状況を分析し、適切な処置を選択できる人に向いた仕事ですよ。
3.コミュニケーション能力がある人
フライトナースは、消防隊、救急隊、他の病院スタッフなど、多職種と密に連携しながら動く立場です。
現場では迅速に情報をやり取りする必要があり「今の状況」と「次に必要な行動」を的確に伝える力 が治療の質に大きく影響します。
コミュニケーション能力の中でも
- 必要な情報を簡潔に伝える
- 相手の意図を正確に受け取る
- 違う立場の人と協力して動ける
といった連携スキルの高さが武器になります。
フライトナース経験後のキャリア

フライトナースでの経験は、救急医療・外傷看護の高度な知識と判断力が求められるぶん、キャリアアップにも活きますよ。
救急看護分野での専門性を高める
フライトナース経験者は、救急看護・外傷看護のスペシャリストとして高く評価される存在です。
- 救急看護認定看護師や特定行為研修修了者を目指す
- 外傷看護・救命処置の専門教育を行うエデュケーター(教育者・指導者)になる
- 救命救急センターでリーダーシップを発揮するポジションに進む
管理職・教育者になる
フライトナースの経験は、チーム医療や迅速な判断が欠かせないため、組織をまとめる役職に進む際の強みにもなりますよ。
例えば、次のようなキャリアパスがあります。
- 救命救急センターの主任・リーダー職
- フライトナースの育成担当(プリセプター・教育係)
- 院内教育担当として新人教育に携わる
フライトナースは、チーム連携が不可欠。
そのため「チームを動かす力」が備わりやすく、管理職への昇格にもつながりやすい傾向です。
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フライトナースについてのよくある質問

- フライトナースは大学卒でないと目指せない?
- フライトナースになるのに年齢制限はある?最年少は?
順番に見ていきましょう。
フライトナースは大学卒でないと目指せない?
フライトナースになるには、特定の大学が必要というわけではなく、看護師資格があれば学歴に関係なく目指せます。
大切なのは「救急看護を深められる環境」に進むことです。
そのため、大学に行く場合は、
- 急性期病院への就職が強い大学
- 実習環境が充実している大学
などを選ぶと良いでしょう。
フライトナースになるのに年齢制限はある?最年少は?
明確な年齢制限はありませんが、救急看護経験が必要なため、最短でも20代後半〜30代前半が多いです。
体力・判断力が求められるため、採用では「若手〜中堅の看護師」が多い傾向です。
フライトナースへの道はまず救命救急の経験から。転職で経験を積みたい方は「【訪問看護へ転職】後悔しない職場の選び方は?失敗例や志望動機のコツまで解説」も併せてご覧ください。
フライトナース以外にも、看護師が年収を上げる道はあります。
転職サイト選びに迷ったら、40代向けの選び方の記事も参考にしてみてください。
【まとめ】フライトナースの働き方を知り自分に合った職場を見つけよう

フライトナースの推定年収は500〜600万円であり、専門性と責任の高さが反映された水準になっています。
現場では、限られた物品・環境・情報の中で、瞬時に判断を求められるため、決して楽な仕事ではありません。
しかし、その分大きなやりがいを感じる人も多いです。
フライトナースの働き方や必要な準備がイメージできた方は、まずは救急看護の経験を積むことから始めてみてください。
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